住宅購入時の住宅ローンの選び方

相談内容

家が手狭になったので、子供が小学生になる前に住宅購入をしたいと考えていますが、住宅ローンはどう選んだらいいでしょうか。

子どもが大きくなって、賃貸で住んでいるお部屋が狭く感じるようになりました。小学校以降は転校をさせたくないので、家を買うなら今しかないか、と考えています。様々な銀行が住宅ローンを貸していますが、何を基準に選べばいいのかを知りたいです。

ご相談内容のポイント

ご相談者様の概要

ご相談者様 男性(38歳)
家族構成 妻(32歳)子1人(5歳、3歳)
生命保険料 30,000円/月(夫婦合計)
投資経験 ドル建て保険、投資信託

Ever Sideに
相談してみた!

住宅ローンの選び方を知りたいということなので、まずお勤め先や勤続年数、ご年収についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

はい。わたしの額面収入は650万円で、妻は300万円です。妻は子供が小学校にあがるまでは時短勤務のため、フルタイムになると、400万円くらいになる見込みです。わたしはメーカー、妻は卸売業で働いています。どちらもプライム市場上場の企業で、勤続7年くらいだったと思います。

お二人とも大企業に長くお勤めなのですね。 そうなると、住宅ローンを選ぶ選択肢はかなり広くなっていまして、借り入れの条件も 良くなりそうです。 ネット銀行、都市銀行、地方銀行などが選択肢となります。 信用金庫、信用組合、ノンバンクはいったん除外して良いでしょう。

同じ住宅ローンを取り扱う金融機関でも、そんなに種類があるのですね。 信用金庫、信用組合、ノンバンクはなぜ今回いったん除外するのですか?

ネット銀行、都市銀行、地方銀行のほうが一般的に低金利であるためです。お伺いしたお仕事の状況ですと、より低金利な条件を狙えるはずである、と判断しました。ちなみに現在自動車ローンやスマホ本体の分割払いなどはされていますか?

なるほど。金利が低い金融機関を選ぶのが原則なのですね。自動車ローンは今毎月3万円くらい支払っていまして、スマホも妻、わたし共に3,000円ほど月々支払っています。

そうなんです。例えば5500万円を借り入れる場合、金利が0.1%変わるだけで、支払い総額が約100万円変わるのです(35年ローン、元利均等払いの場合)。ローンをご利用中なのですね。その毎月の支払分、住宅ローンを組める上限が下がってしまうため、もし現金にゆとりがあれば一括返済したいところです。

なんと…たかが0.1%と思っていましたが、100万円も支払総額が変わるのですか… それはしっかりと金利にこだわるべきですね。 自動車ローン、スマホ分割は低金利、無金利だからと油断して組んでしまいましたが、住宅ローンに影響を与えてしまうのですね… わかりました。現在組んでいるローンの一括返済を考えてみます。

そうですね。無理のない範囲内で返済を考えてみてください。住宅購入時の諸費用、手付金でもお金を使いますから、無理は禁物です。

そうですよね、そこも相談ポイントでした。最近は諸費用、頭金も含めてローンで借りられる、と友人から聞きましたが、本当ですか?自動車ローンを完済するなら、できれば預金にゆとりをのこすために住宅関係はフルローンできると有り難いです。

諸費用も含めて、借りられるし、頭金も不要、という銀行が増えているのは確かです。ただ、住宅購入時には基本的に購入金額の5~10%くらいを手付金として支払うことになります。住宅ローンが晴れて実行されたら、その分も借りられてお金が返ってくるようなイメージなのですが、いったん契約時から引き渡しまでの間、先出ししなくてはならないのです。

なるほど。フルローンは可能だが、いったん手付金分を先出しする必要があるのですね。やはり、住宅を買うとなると、大きな金額が手元から出ていくのですね。今からでも、ボーナスなどをこれまで以上に預金として貯めようと思います。

ご認識の通りです。引っ越しや家具家電購入にも大きなお金を使うでしょうから、計画性が重要です。

確かに、新生活を始めるにあたって、そのあたりのお金もかかりますもんね。やはり、なるべく手元にお金を残すべく、フルローンで考えたいと思います。その分、繰り上げ返済を早め早めに考える必要がありますよね?

繰り上げ返済は実はあまりオススメできません… 住宅ローンとは、人生で最も長い期間、超低金利でお金が借りられる権利です。 繰り上げ返済とは、その特別な権利を放棄してしまうことになるのです。 繰り上げ返済を頑張るがゆえに、教育費ピークの時に教育ローンを借りなくてはいけなくなったり、次回の自動車購入がまたローンになったりしてしまっては、本末転倒ですよね?

たしかにその通りですね…。わかりました。繰り上げ返済はいったん考えないようにします。あと、WEBなどで良く見かけるのですが、団体信用生命保険(以下団信)の付帯保障はどう考えるべきですか? お得そうに見えるので、追加で疾病保障などに加入することを前向きに考えているのですが。

確かに数千万円という大きな保障が、月々の負担感をそこまで大きくせずに手に入る印象ですよね。がん団信、三大疾病、全疾病保障など、選択肢は様々です。ただ、注意点は完済するか借り換えするまで、ずっと加入し続ける前提であることです。辞めたい時に辞められる一般的な生命保険と併用するのが推奨です。

なるほど。確かに見直しが効かないのは要注意ですね。0.1%増のがん団信だけにして、他の疾病保障は生命保険で検討するのもアリですね。

団信で新たな保障を得るので、生命保険を見直すチャンスです。団信とダブってしまう部分をスマートにして、毎月の生命保険を安くできる方が多いですよ。

なるほど。団信は強制加入なので、その分既存の保険料を見直して抑えるのは、家計にやさしいですね。

賃貸なら家計が厳しかったら、安い物件に引っ越せますが、購入となるとそう簡単に住居費を見直せません。計画的な貯蓄、資産形成もお忘れなく。 具体的な銀行選びから、貯蓄資産運用、保険見直しまで全て弊社にお任せください。

大変心強いです!住宅ローンを組むということは、住宅以外にも様々なことを同時に考えなくてはならなくなるのですね。ぜひ金融商品選びや人生設計において、今後もお力をお借りしたいです。

今回の事例まとめ

収入、支出、貯蓄残高を総合的に分析したことで、将来組む住宅ローンの選び方ポイントがよく把握できた。住宅は一生で一番高い買い物なので、資産形成や支出削減などとも合わせた、総合的な人生設計が重要であることを学べた。

BEFORE

住宅ローン支払い総額見込み 約6000万円
生命保険料 約30,000円/月(世帯で)
投資信託などによる、長期分散積立投資 約10,000円/月
住宅ローン以外の借り入れ返済 約36,000円/月

AFTER

住宅ローン支払い総額見込み 約5900万円(金利にこだわり、100万円ダウン!)
生命保険料 約25,000円/月(世帯で)(5千円/月ダウン!)
投資信託などによる、長期分散積立投資 約30,000円/月(2万円アップ!)
住宅ローン以外の借り入れ返済 0円(住宅ローンを組む準備として、一括返済!)