ハウスメーカー坪単価目安の注意点とは?注文住宅を比較・検討する方必見

ハウスメーカー坪単価目安の注意点とは?注文住宅を比較・検討する方必見

一生に一度か二度の大きな買い物、マイホーム。

どこで建てようかと比較するときに必ず出てくる言葉「坪単価」があります。

建築する際に1坪(約3.3平米、2畳くらい)あたり建築費がいくらかかるのかを表した言葉ですが、意外とこの坪単価って曖昧な言葉で、単純比較するのが難しいのです。今日はそんな坪単価って何?という疑問にお答えする解説をしていきます。

記事の監修者情報
慶應義塾大学経済学部経済学科。大学在学中は国際金融論を専攻。国内大手保険会社にて、個人営業・法人リスクコンサルティングを行う。保険コンサルティングやライフプランニング設計を通じた住宅予算診断、資産運用などを得意とし、これまでの保険・家計相談は1000件を超える。

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「坪単価」×「広さ」が建築価格なの?

坪単価とは、そこに広さをかけると本体工事費の概算が算出できます。

つまり坪単価80万円とアナウンスしている住宅メーカーがあったとして、30坪(だいたい100平米くらい)の家を建てたかったら、80万円×30坪で、2400万円で建物本体が建つ、という計算になります。

ところが、ここで実は皆さん誤解するのです。「そしたら、2000万円で土地を探して来たら合計4400万円で夢のマイホームが建つんだ」と。何が誤解なの?と思うかもしれません。この金額には「購入時諸費用」「付帯工事費」「外構工事費」「地盤改良工事費」などが入っていないのです。

諸々込みにしたら坪単価が〇〇〇万円に!

坪単価に入っていない費用、「購入時諸費用」「付帯工事費」「外構工事費」「地盤改良工事費」などは、ざっくりした一般的な金額ですが建物本体工事の25%~30%くらいかかります。ということは、2400万円の建物と2000万円の土地に2400万円×25%の600万円が上乗せされる、ということになります。

2400万円の建物とその他費用600万円を足したら3000万円なので、80万円と思っていた坪単価が3000万円÷30坪で、坪100万円まで上昇しますよね。

お客さんが自分の予算と相談するときにイメージしやすい坪単価は100万円でも、世間一般の言う坪単価は、建物本体だけの80万円なのです。ここを押さえておくだけでご自身にとって予算オーバー過ぎるメーカーは見に行く手間を省けますよね。

建物の広さによって坪単価が変わる?

坪単価80万円のハウスメーカーでも、「私は小さい家でいいから25坪(82.5平米くらい)にする」という場合と、「私は広いお家がいいから35坪(115.5平米くらい)にする」という場合では坪単価が変わります。

小さい家にすると、坪単価が上がり、大きな家にすると坪単価が下がる傾向があります。

ではどのくらい変わるのかというと、メーカーや仕様によって様々なので個別に打ち合わせをしなくてはなりませんが、例えば、という計算をしてみましょう。

延べ床面積の大小で〇〇〇万円もイメージした予算と変わってしまう!

例えば25坪にすると、坪単価が5万円上がり、35坪にすると坪単価が5万円下がると仮定しましょう。そうすると、

小ぶりな家は80万円×25坪=2000万円ではなく、85万円×25坪=2125万円となり、

大きな家は80万円×35坪=2800万円ではなく、75万円×35坪=2625万円となります。

坪単価が5万円変わるだけで建物本体の価格が100万円以上も変わりますよね。

坪単価は、延べ床面積の差だけでなく、建物の形(箱型か、複雑か)、設備仕様のグレード、階数(平屋、2階建て、3階建て)などによっても変わってきます。

まとめ:コミコミの総額でいくら!が大事

住宅メーカーが言う坪単価とは、あくまで目安であり、諸費用などを含んでいない場合が多いので、実際に自分が理想とする家を建てると「トータル、コミコミでいくらなのか」を明確にしていきましょう。

細かい話をすると「坪単価」の中にエアコン、照明器具などが入っているメーカーと、そうでない会社があるなど、「坪単価」という言葉は本当に各社定義がバラバラなのです。

そして住宅や土地とは、すべて一点ものなので、価格はいくらです!と一概には言えないのです。

だからこそ、よく見かける坪単価目安だけでハウスメーカーを決めないようにしたいですね。

住宅ローンに関する弊社コラムもぜひご覧ください↓↓

ご参考:公益財団法人生命保険文化センター:住宅の平均購入価格はいくらくらい?

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