奨学金っておおまかにどんな制度で、どんなことに気を付ければ良いのでしょうか。
今日は最もメジャーな日本学生支援機構の奨学金制度について、その注意点などを解説します。
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奨学金にはいくつもの種類が存在する
奨学金には大きく分けて二つ、給付奨学金と貸与奨学金があります。
給付奨学金とは、返さなくていい(もらえる)奨学金です。2020年度から対象が広がったことで話題にもなりました。しかし、住民税非課税世帯など経済的に厳しく、奨学金がないと進学が難しい学生を支援するための制度ですから、実際には給付奨学金を利用できる学生は多くありません。
多くの学生が利用しているのは貸与奨学金(借りる奨学金)です。貸与奨学金にも2種類あって利息が付かない第一種奨学金と利息が付く第二種奨学金があります。
日本学生支援機構の奨学金の制度については、こちらを参考にしてください。
注意点①高校在学中に申し込むべし
利用を希望する場合は申し込みが必要です。
募集時期は、高3の春の「予約採用」と進学してからの「在学採用」があります。(もし進学後に特別な事情があり、困窮した場合は「緊急採用」があるので進学後の学校で相談してください。)
さて、高3の子が「進学するかもしれない」ということなら、「予約採用」に応募しておくことをお勧めします。なぜなら、予約採用でOKをもらったとしても「奨学金を使わない」選択もできるからです。
もちろん、罰金などはありません。奨学金は、進学後に手続きをして初めて振込されるものだからです。
だから、あなたの家庭が奨学金を利用できるかどうか、高3のうちにはっきりさせておきませんか。お金の段取りに不安なままの進学は、落ち着かないものです。
注意点②入学前は奨学金が使えない
奨学金制度の一番の弱点は、「奨学金は入学前には振り込まれない」ということです。
これは、給付の奨学金も貸与の奨学金もどちらも同じです。
入学前にお金が入らない、それはつまり、入学金や前期授業料などの「入学前に払うお金は自力で準備しなくちゃ」ということです。
きっと、進学に向けわが子には「計画的に勉強しなさい」と言うでしょう。
だからこそ、われわれ大人も子どもの進学に向け、今から計画的にお金の準備を始めなくてはなりません。いつまでにいくら準備するべきか、親子でしっかり調べておくことが大切です。特に、総合型選抜や学校推薦型選抜の場合、入試が早い分、合格後の振込時期も早くなります。
注意点③教育ローンも時間がかかる
準備しても足りないこともあるでしょう。
その場合、教育ローンなど検討することになるかと思います。候補に挙がるのは日本政策金融公庫の教育ローン(国の教育ローン)かと思いますが、こちらも審査に時間がかかります。
「合格!〇日までに振り込みが必要!」のタイミングからの審査では、おそらく間に合いません。慌てて高金利のフリーローンを組む、なんてことのないようにしたいものです。
まとめ:学費の準備は早め早めが吉
日本学生支援機構の奨学金制度の注意点についてみてきました。
- 進学する可能性があるなら予約採用での申込がベターである。
- 入学前のお金には奨学金は使えない。ほかで準備する必要があるということ。
こちらの2点、ご注意ください。
子どもの誕生と同時に、進学の時期は確定するものです。
一日でも早く、何かしらの手段で教育費の準備をしていくことが大切ですね。
お子様の学費に関するコラムは、こちらもご覧ください。
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2級ファイナンシャル・プランニング技能士
証券外務員1種・貸金業務取扱主任者
不動産デベロッパー、外資系生命保険会社を経て、Ever Side株式会社に入社。金融商品や住宅などの不動産をうまく活用して、お客様が経済的に豊かな人生を送れるよう、アドバイス業務を行っている。ライフプランニングを軸にした長期資産形成アドバイスと住宅予算診断が得意分野。趣味は音楽とドライブ。