シニア世代にも活用してほしい「つみたてNISA」のメリット・デメリット

シニア世代にも活用してほしい「つみたてNISA」のメリット・デメリット

人生100年時代と言われる現代、公的年金だけでシニアライフを過ごすことに不安を抱えていませんか?

自分の想像以上に長いシニアライフが待っているかもしれません。そこで重要な課題となるのが、資産形成。既にシニア世代の方は「今から資産を増やせるわけがない」という思いがあるのではないでしょうか。

そのような方に知っていただきたいのが「つみたてNISA」です。つみたてNISAは、シニア世代も含めて幅広い世代が利用できる制度になっています。

今回は、「つみたてNISA」の制度とメリット・デメリットを解説します。

記事の監修者情報
慶應義塾大学経済学部経済学科。大学在学中は国際金融論を専攻。国内大手保険会社にて、個人営業・法人リスクコンサルティングを行う。保険コンサルティングやライフプランニング設計を通じた住宅予算診断、資産運用などを得意とし、これまでの保険・家計相談は1000件を超える。

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そもそもNISAとは?

NISAとは、個人投資家を対象とした税制優遇制度のことで、2014年1月にスタートしました。

非課税枠の範囲内で購入した投資信託や株式の配当・譲渡益などが非課税対象となります。

通常は配当や譲渡益に20%の税金がかかるため、とてもお得な制度といえます。

利用できるNISAの種類は2つ

NISAは3種類あり、20歳以上の方が利用できるのは「一般NISA」と「つみたてNISA」です。

「一般NISA」は、年間120万円までの投資金額に対する投資収益が最長5年間非課税になります(2024年から2階建て制度に複雑化)。

「つみたてNISA」は年間40万円までの投資金額に対する投資収益が最長20年間非課税になります。

詳細は公式のホームページをご確認ください。

金融庁:NISA特設ウェブサイト

投資初心者向けなのはどっち?

2018年1月からスタートした「つみたてNISA」は、購入できる金融商品が積立投資の可能な投資信託に限定されています。

つみたてNISAの対象となる投資信託は、長期・積立・分散投資に適した商品となるよう、法令上の条件が求められており、長期・積立・分散投資に向かない投資信託は排除されています。

厳選された商品に絞って選択することができるため、投資初心者に向いています。

つみたてNISAで購入できる投資信託の特徴

投資信託の積み立てとは、口座から毎月指定金額が自動で引き落としされ、運用は勝手にしてくれます。

従って、いつが買いどきなのか、常時目を光らすことを必要としません。絶対ではありませんが、大切な資産をじっくりと増やしていける可能性が高い商品と言えるでしょう。

つみたてNISAのメリット

一般NISAの投資先は、上場株式も含まれます。しかし、つみたてNISAの投資先は「投資信託」のみ

投資信託は数百、数千の銘柄に分散投資されているので、目配りがシンプルになることが、投資初心者にとってメリットとなります。また、非課税の最大枠が800万円(40万円×20年)あり、長期的に非課税枠が大きくなることが最大のメリットと言えるでしょう。

つみたてNISAは、金融庁が長期投資に適した商品を厳選しています。

超長期にわたって投資を行うことで、損失が出る可能性を減少させることができます。

つみたてNISAのデメリット

投資商品のため、元本割れリスクが生じます。

また、1年間の投資額が40万円以下の場合でも、非課税枠の差額分は翌年には繰り越せません。加えて、1人につき1口座の開設となり、一般NISAとの併用ができません。

口座を開設するときは、一般NISAとつみたてNISAのどちらが自分に合っているのかを見極める必要があります。

まとめ

日本人の平均寿命は、大きく伸びています。

高齢化社会が進む現代、急激な景気回復は難しく、銀行預金金利なども低い状態が長期化するのでは、と懸念されています。

シニア世代が「つみたてNISA」を利用することは、資産取り崩しの加速を防ぐ有効な手段となるかもしれません。

人生が長寿化する中、ご自分の資産の長寿化も考えてみてはいかがでしようか。

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