【住宅ローン】11月の金利情勢まとめ!毎月の返済額への影響もシミュレーション

【住宅ローン】11月の金利情勢まとめ!毎月の返済額への影響もシミュレーション

日銀の追加利上げに伴って、10月は大手銀行を中心に住宅ローンの引き上げが見られました。

各銀行は、おおむね0.15%の引き上げ幅を採用しています。では、変動金利を中心に住宅ローンの金利は、11月からどのように推移するのでしょうか。

今回は、11月の住宅ローン金利がどのように推移したのか解説します。

住宅ローンの金利の種類

住宅ローンの金利は、主に以下の3つのタイプに分かれます。

  • 変動金利
  • 全期間固定金利
  • 固定特約金利

それぞれの金利の特徴について確認しましょう。

変動金利

変動金利は、返済期間に適用される金利が変わるタイプです。

金利が変動するため、住宅ローンの返済額が変わるリスクがありますが、低金利で借りられます。変動金利は、銀行の短期プライムレート(短プラ)を指標としています。

変動金利のベースとなっている短プラは景気や日銀の金融政策に左右されます。しかし、金利が低く借り入れがしやすい点から、昨今は変動金利を選ぶケースが一般的です。

とにかく金利を抑えたい人や、金利が変わっても余裕をもって返済できる人におすすめできます。

全期間固定金利

全期間固定金利は、返済期間に適用される金利が変わらないタイプです。

金利は変動しないので、住宅ローンの返済額は変わりませんが、変動金利に比べて金利が高い傾向にあります。

代表的な固定金利型の住宅ローンは、フラット35です。固定金利は、返済額を一定にしたい人におすすめできます。

固定特約金利

固定特約型は、一定期間だけ金利が変動しないタイプです。

固定期間としては、3年や10年、20年などさまざまな期間が設定されています。

原則、固定期間が終わると変動金利に移行しますが、条件によっては固定金利を継続できるプランもあります。ただし、固定期間を再度選んだ場合、一般的に最初の固定金利より高くなるので注意してください。

最初の期間は住宅ローンの返済額を上げたくない人にとっては、固定特約金利がおすすめです。

11月の金利動向

各銀行の11月における金利の変動幅を確認しましょう。

変動金利10年固定35年固定
auじぶん銀行+0.090%+0.110%
住信SBIネット銀行+0.100%+0.120%
PayPay銀行+0.050%+0.070%
楽天銀行+0.010%+0.032%
SBI新生銀行+0.010%
三菱UFJ銀行+0.010%+0.180%
三井住友銀行-0.200%+0.240%

楽天銀行やSBI新生銀行など、一部の銀行では変動金利の引き上げがありましたが、ほとんどの銀行では据え置きとなりました。基準金利の据え置きや、優遇幅の拡大といった金融機関ごとの競争は今後も激しくなる可能性があるでしょう。

住宅ローンの返済シミュレーション

住宅ローンの金利によって返済額がいくら違うのか、以下の条件をもとに確認します。

  • 住宅ローン借入額:5000万円
  • 返済期間:35年
  • ボーナス返済:なし

大手銀行の金利で比較した場合、毎月の返済額は以下の通りになりました。

銀行2024年9月の金利2024年10月の金利
三菱UFJ銀行:年0.345%→年0.495%12万6397円12万9682円
三井住友銀行:年0.475%→年0.625%12万9241円13万2574円
みずほ銀行:年0.375%→年0.525%12万7050円13万346円
りそな銀行:年0.340%→年0.490%12万6288円12万9572円
三井住友信託銀行:年0.330%→年0.480%12万6071円12万9351円

金利が0.15%引き上げられると、毎月の返済額は3000円程上がる結果になりました。新しい金利での返済が始まるのは、おおむね3ヵ月後となります。年末年始にかけて負担が増える可能性があるので、住宅ローン選びには注意してください。

住宅ローンは変動金利で選ぶべき?

住宅ローンを選ぶ場合、金利の低い銀行で借り入れできれば、返済額が少なくてすみます。また、2024年時点では変動金利の基準金利が大幅に上昇する可能性は高くないと考えられています。

これから住宅ローンを選ぶ人であれば、金利が低い変動金利を選ぶと良いでしょう。ただし、金利の変動によって返済額が上昇すると返済できないリスクもあります。借り入れる金額は、慎重に検討してください。

また、すでに住宅ローンを借りている場合は、金利の低い銀行へ借り換えを検討しましょう。特に、金利が0.8%以上の人は、借り換えすることで返済額を低くできる可能性があります。

住宅ローンを組む前に注意したいポイント

これから住宅ローンを選ぶ人や、すでに住宅ローンをくんでいて借り換えするか迷っている人は、住宅ローンを選ぶ前に注意したいポイントがあります。現状から、将来にわたって資産や負債がどのように推移するか必ず確認しましょう。

住宅ローンは、家計の支出において中心となる支出項目です。さらに、支出額がおおむね一定となる固定費で、費用によっては家計に大きな痛手になる可能性があります。

さらに、教育資金や老後資金など将来への貯蓄もしながら住宅ローンを組む場合、現状をもとに将来の資産や負債がどのように推移するのか、より慎重に確認しておく必要があります。

一般的には、年収の5倍から7倍の借り入れが理想とされています。年収の5倍から7倍の借り入れをした場合に、将来の生活に影響が出ないのか、まずはライフプランやキャッシュフロー表が作成できるところに相談すると良いです。

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